岩国市で在留資格申請を自分で行う方法

はじめに:岩国市の外国人環境と在留資格の重要性

山口県岩国市は、歴史的な名所や自然景観に恵まれた地域ですが、実は県内でも外国人の居住率が高い国際色豊かな街です。

2022年時点で、岩国市と隣接する和木町を含む「岩国地域」には約2,100人の外国人が生活しています。

この背景には、製造業や観光業の活性化、米軍岩国基地の存在などが影響しています。

日本で安心して暮らすためには、「在留資格」の適切な管理が不可欠です。在留資格は、日本国内での活動範囲や滞在期間を定める法的な許可。

これを怠ると、就労制限や強制退去のリスクにもつながります。本記事では、岩国市在住の外国人が知っておくべき「在留資格申請の基本」を徹底解説します。

第1章:在留資格とは?ビザとの違いをわかりやすく解説

「在留資格」と「ビザ(査証)」は混同されがちですが、全く異なるものです。

  • ビザ(査証):日本に入国する前の審査で、在外公館(大使館・領事館)が発行する「推薦状」。
  • 在留資格:入国後に法務省が付与する「日本での活動許可」で、在留カードに記載されます。

例えば、観光目的の短期滞在ビザで入国した場合、原則として就労は認められません。

一方、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得すれば、条件内での就労が可能になります。

在留資格の種類によって「できる活動」と「滞在可能期間」が決まるため、自身の資格内容を正しく理解することが大切です。

第2章:在留資格申請の種類(新規・変更・更新)

申請の種類は、主に以下の3つに分かれます。

1. 在留資格認定証明書交付申請(新規入国用)

海外に住む家族を呼び寄せる場合や、日本企業が外国人を雇用する際に必要な手続き。

※申請から証明書発行まで約1~3ヶ月かかります。

2. 在留資格変更許可申請

留学ビザから就労ビザへ、または短期滞在から配偶者ビザへ変更する場合。

※現在の在留期限が切れる前に手続きが必要(期限の3ヶ月前から申請可能)。

3. 在留期間更新許可申請

  • 例:就労ビザや配偶者ビザの滞在期間を延長する場合。
  • 期限切れの翌日からは「オーバーステイ」となるため、余裕を持って申請しましょう。

第3章:岩国市での申請手続きの流れ【具体例】

岩国市から在留資格を申請する場合、管轄の窓口は広島出入国在留管理局・周南出張所(山口県周南市)です。

STEP
必要書類を準備する

申請書類は在留資格の種類によって異なります(詳細は第4章で解説)。

STEP
周南出張所へ申請
  • アクセス方法:岩国駅からJR山陽本線で徳山駅まで約40分。徳山駅から徒歩10分。
  • 受付時間:平日9:00~16:00(土日祝休み)。
  • 混雑状況:午前中は比較的空いていますが、申請は早めの行動がおすすめ。
STEP
審査結果の受け取り
  • 審査期間は約2週間~2ヶ月。
  • 結果は郵送または窓口で受け取れます。

オンライン申請・代理申請も可能

行政書士に依頼すれば、本人が入管に出向く必要がありません。

特に日本語が不安な方や書類準備に時間をかけられない方には便利な制度です。

第4章:必要書類と申請時の注意点【岩国市対応版】

必要書類は在留資格の種類によって異なりますが、共通して必要なものは以下の通りです。

基本書類

  • 在留資格申請書(法務省HPからダウンロード可)
  • パスポート&在留カードのコピー
  • 証明写真(縦4cm×横3cm、無背景・3ヶ月以内撮影)
  • 申請理由書(任意様式)

ケース別追加書類

  • 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)
    • 雇用契約書
    • 会社の登記簿謄本・決算報告書
    • 前職の職歴証明書(転職の場合)
  • 配偶者ビザ
    • 婚姻届受理証明書(岩国市役所で発行)
    • 配偶者の住民票・課税証明書
    • 共同生活を証明する写真やメールの写し
  • 留学ビザからの変更
    • 卒業証明書・成績証明書
    • 内定通知書(就職先がある場合)

岩国市役所で取得できる書類

  • 住民票:市民課窓口(200円~)
  • 課税証明書:税務課(無料)
  • 婚姻届受理証明書:戸籍住民課(350円)

注意点

  • 翻訳文の添付:外国語の書類は日本語訳が必要です。
  • 記入ルール:申請書は黒ボールペンで記入し、修正液の使用は不可。
  • 書類不備リスク:1つでも不足があると審査が遅れるため、事前にチェックリストを作成しましょう。

第5章:岩国市で利用できるサポート窓口

1. やまぐち外国人総合相談センター

  • 対応言語:英語・中国語・ベトナム語・タガログ語など。
  • サービス:ビザ相談、生活サポート、トラブル対応。
  • 連絡先:083-995-2100(平日9:00~17:00)。

2. 岩国市役所国際交流課

英語対応可能な職員が在籍。

住民票や転入手続きのサポートを受けられます。

3. 行政書士事務所

岩国市周辺には入管業務に精通した行政書士が複数います。

専門家のサポートで書類不備を防ぎ、スピーディーな申請が可能です。

4. 米軍岩国基地内のサポート

基地内の法律相談窓口(Legal Office)でも、在留資格に関するアドバイスを受けられます。

おわりに:スムーズな手続きのために

在留資格の申請は複雑ですが、以下の3つのポイントを押さえれば安心です。

  1. 早めの準備:期限の3ヶ月前から動き始めましょう。
  2. 正確な書類作成:市役所や専門家と連携して不備を防ぎます。
  3. 専門家の活用:時間や語学に不安がある場合は、行政書士に相談を。

岩国市での新しい生活を、くまのみ法務事務所がサポートします

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